2位の静岡産大が、2季ぶりの優勝に望みをつないだ。東海大静岡に2-0。エースの見目大弥(2年=掛川東高出)が、今季初完封を飾った。首位の日大国際関係は静岡大に5-4で競り勝ち、全勝をキープ。5季ぶりの頂点に王手をかけた。優勝は上位2校に絞られ、浜松球場で行われる最終週で直接対決する。
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静岡産大の右腕・見目が重要な一戦で踏ん張った。東海大静岡打線に6安打を浴びながらも、力投。昨秋以来となる完封で2敗を守り、リーグ制覇に望みをつないだ。「負けたら優勝が限りなく遠のく。その中で自分の投球ができて良かった」と白い歯を見せた。
エースとしての責任を果たした。新型コロナウイルス感染症から復帰直後だった先月24日の静岡大戦(4○3)に先発。自己最多となる166球を投げ、延長10回を完投した。「肩だけでなく足も重く、普段の生活もきつかった」。万全ではない体調に疲労も重なり、試合後、体は満身創痍(そうい)だった。
今週は試合3日前までノースロー。疲労回復に重点を置いた調整で間に合わせると、7回2死一、三塁のピンチでは渾身(こんしん)の直球で空振り三振に切って取る。最後までマウンドを守った。萩原輝久監督(59)は「いける所までと思っていたが、よく投げてくれた」と目を細めた。
2季ぶりの優勝には、最終週で首位の日大国際関係に2連勝。さらに、プレーオフでの勝利が条件となる。指揮官は「可能性は0ではない。簡単に優勝はさせない」。見目も「チャレンジャーとして立ち向かっていきたい」と言葉に力を込めた。【前田和哉】