日本ハムへFA移籍した山崎福也投手(31)が、命の恩人との再会に感激した。6日、北海道・北広島の球団事務所で行った入団会見には、中学3年の時に北大病院で脳腫瘍の手術を担当してもらった沢村豊氏(70)も駆けつけた。花束を受け取り、力強く握手。沢村氏は、当時の難手術を振り返った。

   ◇   ◇   ◇

山崎福は入団会見の会場に入ると、真っ先に命の恩人である沢村医師の姿を探した。「今日、会見に来られると聞いていたんですけど、見渡してもいなかったんで、今日は来ないのかなって思ったら…」。サプライズが待っていた。沢村医師が目の前に現れた。

壇上で思わず「お久しぶりです」とあいさつした山崎福は、優しい声で「お帰りなさい」と声をかけてくれた沢村医師から花束を受け取った。「ファイターズの関係者の方々にいろいろとやってもらって感謝しています。泣きそうになりましたね」。球団の粋な計らいと、約10年ぶりの再会に胸を熱くした。

埼玉・所沢に住んでいた15年前の3月に命を救ってもらった。日大三(東京)への進学が決まっていた中学3年の時に脳腫瘍(小児延髄上衣腫=じょういしゅ)がみつかった。治してくれる医師を「家族中で調べまくって」(山崎福)、北大病院に勤務していた沢村医師に手術をお願いした。

難手術だった。沢村医師は「この腫瘍は生存率1割に届かないかもしれません。(手術は)難しいものでしたが、彼の運が強かった。腫瘍を取っている最中に何度も心停止直前になっているんですけど、その度によみがえってきたんです」と振り返った。北海道に帰ってきた“奇跡の子”に「今までも応援していましたけど、北海道でも活躍してくれるだろうと信じています」とエールを送った。

今も感謝を忘れない。だから、山崎福は「そのような縁がありまして」と日本ハム移籍の決め手の1つに挙げた。【木下大輔】