パ・リーグ首位のソフトバンクが、記念すべき一戦で両リーグ最速30勝に到達した。5回、先頭で6番の栗原陵矢内野手(27)が先制&決勝の3号ソロ。巨人主催の「王貞治DAY」と銘打たれたイベント試合で、栗原が球団会長である「世界の王」に勝利をささげた。チームの連敗は「3」でストップ。交流戦は2年連続の白星スタートとなった。
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東京ドームの右翼席に、弾丸ライナーを突き刺した。栗原は「理想とする打球」と言った。右翼手のヘルナンデスも動かない。本塁打が好きな王会長を喜ばせる、会心の一撃だった。
両軍無得点の5回。先頭で巨人山崎伊の145キロ直球をバットの真芯でとらえた。「先頭だったのでなんとか塁に出ようと思った結果、最高の結果になって良かったです」。この日は「王貞治DAY」と銘打たれ、ソフトバンクの球団会長兼特別チームアドバイザーである王貞治氏の功績をたたえるイベント試合。通算868本塁打を放った「世界の王」の前で、栗原が王会長にささげる先制&決勝の3号アーチを描いた。
栗原自身、王会長には何度も背中を押されてきた。基本的にビジター試合に王会長は同行しないが、不調に陥った遠征中は「バッターとしてちょっと余裕がないように見えるぞ」と激励メッセージを受けることもしばしば。「会長がテレビで僕を見てどう見えるかっていうことをいつも言ってもらえます。ありがたいです」。日頃の感謝を込め「王貞治DAY」に白星を贈った。「本当に日頃からグラウンドに足を運んでいただいている。たくさんのことを教えていただいていますし、そういう日に勝てて良かったです」。チームの中核を担う27歳が、胸をなでおろした。
チームは連敗を「3」で止め、交流戦は2年連続の白星スタート。王手をかけてから3試合足踏みしていた12球団最速30勝に、ようやく到達した。「王貞治DAY」の勝利に、小久保裕紀監督(52)も「勝ち切ることができて良かったです。(王会長に)いい報告ができます」と笑み。この日に限っては、ホームランによる勝利打点がふさわしかった。【只松憲】



