バックネットにボールが直撃する音と悲鳴が響いた。
3-3の延長12回2死一、三塁、西武ボーの初球の直球がすっぽ抜けた。ロッテ・ポランコの胸元付近を要求していた捕手柘植世那が反応するも、ミットをかすめもしなかった。西武ナインは表情を変えることなくベンチ裏へ引き揚げた。柘植は「(球種の)サインミスではない。(明日も)いつも通りやるだけです」と絞り出すしかなかった。
渡辺GM兼監督代行は報道陣の前に姿を現すと、視線を落として歯を食いしばった。顔を上げると強引に苦笑いを作った。「投打含めて勝負弱さ。やらなくていいような点を大事なところでやってしまうのは勝負弱さが出た」と淡々と言葉を並べた。1点リードで8回を迎え、16試合目でついに今季ロッテ戦初勝利が見えかけていた。だが、2死三塁から平良の暴投で同点。指揮官は「打たれたくないから厳しいところというのはわかるけど、本当にやらなくていい点だった」と、バッテリーミスによる2失点を悔やみ続けた。



