阪神及川雅貴投手(24)が18試合連続ホールドの日本新記録を打ち立てた。2-1の7回にマウンドに上がり3者連続三振で無失点。05年阪神藤川、15年ソフトバンク・バリオスを抜いて単独1位となった。52まで積み上げたホールドポイント(HP)も、7月30日広島戦から22試合連続。球団記録をさらに伸ばし、NPB単独2位に浮上した。試合は9回に逆転を許し、中日に今季12勝13敗とセ・リーグで唯一の負け越しが決定した。

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及川は集中していた。1点リードの7回に登板。球場にはラッキーセブンに向けて準備が始まっていた。ジェット風船がフライングで飛ぶ音や、割れる音が響く。「割れる音がちょっと気になりました。膨らましすぎには注意してください」。冗談っぽく笑ったが、集中力を切らすことはなかった。3者連続三振と圧巻の内容。あっという間に日本新記録を打ち立てた。

「本当に周りの人たちの支えがあってのピッチング。感謝だけは忘れないようにやっていけたら」

先頭山本、森駿から空振り三振。最後は石伊から、内角144直球で反応すらさせず見逃し三振を奪った。並んでいた藤川監督の日本記録を超える、18試合連続ホールド。「実感はないです」と心境を語った。ホールドポイントも22試合連続となり、NPB単独2位。登板直後には大記録を祝うように、黄色いジェット風船が上空を舞った。

同学年投手たちにくらいつき、ここまで来た。横浜高時代は3年間すべてで甲子園を経験。ドジャース佐々木らとともに「高校BIG4」と呼ばれた逸材だ。しかし、プロ入り後は先に活躍する同学年選手たちの姿を見せつけられることも多かった。中学時代から知るオリックス宮城は、2年目から3年連続で2ケタ勝利を達成。「プロで活躍するには、このくらいのレベルにならないと活躍できないのか」と悔しさも味わってきた。

それでも焦らず自分を信じた。「同級生だから、自分にもできるのかなとか。離されないように頑張ろうとは思っていました」。先発挑戦なども挟みながら迎えたプロ6年目の今季。両リーグトップの66試合に登板し、防御率は0・87。ライバルに負けじと積み重ねてきた努力が、ついに開花の時を迎えた。

「自信になったし、スタートラインに立てた。ずっと続けなきゃいけない」

石井らとともに、虎のブルペンを中心で支える25年。日本一へ、変わらずゼロを積み重ねる。【塚本光】

▼18試合連続ホールドのプロ野球新記録=及川(阪神) 28日中日戦でホールドを挙げ、8月13日広島戦から18試合連続ホールド。05年藤川(阪神)15年バリオス(ソフトバンク)の17試合を抜いた。救援勝利を含む連続試合ホールドポイントは8月5日中日戦から22試合連続となり、こちらは10年浅尾(中日)の25試合に次いで2位。

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