中日高橋宏斗投手(23)が7回無失点、今季最多125球の熱投に加え、打っても決勝打を放つ活躍で今季初白星をつかんだ。
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高橋宏の準備と全力疾走、そしてベンチの助言が決勝点を呼び込んだ。ヤクルト奥川との投手戦が続く0-0の5回2死満塁。絶好機で打席が回ると、直前に山井コーチから「スライダーかまっすぐ。どっちか張っていけ」と声をかけられた。
初球の外角変化球を強振。続く2球目、真ん中直球を捉えると、打球は右前へ抜けた。ヤクルトは前進守備を敷いていたが、高橋宏は「試合前にライトゴロの練習をしていたっていう情報も入っていたので」と、右翼手が本塁ではなく一塁へ送球してくる可能性も頭に入れていた。だからこそ、「ふくらまずに駆け抜けよう」と一塁へ全力疾走。右翼手丸山和の送球との際どいタイミングを制してセーフとなり、リプレー検証でも判定は覆らなかった。
自らのバットで均衡を破る決勝点をたたき出した。「奇跡ですね。たまたま当たってくれました」と右腕は謙遜。井上監督は「宏斗はなんでも全力で走っちゃう選手。それだと投球に負担がかかるから、『ヒットになりそうな時は全力で走りなさい』」と試合前に伝えていたことを明かした。その言葉通りの全力疾走が、貴重な決勝点につながった。【佐瀬百合子】



