緩急自在だった。阪神大竹耕太郎投手(30)が自身の連敗を5で止め、待望の白星をつかんだ。6回3安打5三振無四球無失点と完ぺきな内容。球数もわずか60球の省エネ投球。5月2日巨人戦(甲子園)以来となる今季3勝目を飾った。
「相手打者がどんどん振ってきていた。初球の入りから意識して投げていきました。野手の皆さんのおかげで、いいリズムで投げることができました」
5回、82キロのスローボールで4番マッカスカーを遊ゴロに仕留めた。6回には76キロも披露。3日西武戦で記録した66キロには及ばなかったが、代名詞となった遅球を交えて楽天打線を翻弄(ほんろう)した。
5月9日DeNA戦(甲子園)から5連敗。好投しながら勝ち星から見放されていた。それでも、自分を見失わなかった。「どういう自分でいるのか試されていると思う」と語ったことも。悪い点ばかりフォーカスする必要はない。いい点を認めることも大切。「責任は感じながら、そこから目を背けず。しかし、後ろ向きにはならない」。ノートに書き出し、見返すことで糧とした。ポジティブに、シンプルに。トンネルを抜けた左腕が阪神の上昇ロードを切り開いていく。【林英樹】
▽阪神工藤(3番手で7回に登板し、1イニングを3人斬り。6戦連続無失点)「ゾーンで勝負ができているし、腕も振れています。真っすぐが生きてくれば変化球も生きてくる。いろんな引き出しができてくると思います」



