交流戦を終え、シーズンは折り返し地点へ。打線の変化や投手陣の課題、そしてつかの間のプライベートまで。「月刊サブロー」第3回は、6月の戦いや、夏場に向けた戦略などについて聞いた。【取材・構成=前田祐輔、星夏穂】
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サブロー監督は、毎日決まった場所で選手たちの動きを見つめている。一塁側ベンチ前。打撃練習を真横から見られる場所だ。
「いつも観察は同じ位置でするようにしてる。位置が変わると見え方が変わる。ビジターで変わる時はあるけど、同じ位置で毎日観察して、気づいたことがあれば言うようにしてる」
今シーズン、本塁打を打った選手が、試合前の監督からのアドバイスを理由に挙げることは多い。14日DeNA戦(ZOZOマリン)で同点ソロを放った上田や佐藤もそうだった。打率チームトップの西川も直前の指導が生きたケースがある。
サブロー監督は「たまたまやろ」と笑うが「マジック」の正体は徹底した定点観測にあった。
「一番はバットの軌道。最短距離で、レベル(平行)の時間が長いバッターは打てる。長い『線』でボールを捉えられているか、そこを見てる」
打者の後ろから見る監督も多いが「オレは真横から見たい」。定点からの観察によるタイミングのズレや始動の遅れなど、見逃さずに声をかける。
交流戦は貯金4の5位。「4月、5月に比べると打線は変わってきている。長打が増えて点が取れるようになった。一番大きいのはそこかな」と手応えを感じている。
借金を完済し、19日には4月3日以来の貯金をつくった。シーズンは約半分の69試合を消化。野球から離れた時間は映画やドラマを楽しむ。遠征先のホテルや移動時間に作品を見ることが多く、最近は韓国ドラマに夢中だという。「『ヴィンチェンツォ』『The Witch 魔女』『ストレンジャー・シングス』みたいな、現実味があるものよりありえへん設定の方が面白い」と笑う。
一番好きな映画は「ゴットファーザー」。同じ作品を何度も見返すタイプで、映画『GOEMON』は100回近く見たという。「歴史が好きやし、何回も見ると気づくことがある」と語る。
料理も長年の趣味の一つだ。ドラマ「グランメゾン東京」を見てから、フレンチに興味を持つように。「フレンチは基本ソースやから」とすべて手作り。チキンや魚、合わせる食材によってソースをつくり分け「オレは粒マスタードクリームが好き」。自宅では料理をつくったら、しっかりと片付けまで行う。「今はつくったらすぐ洗う。料理して、出して、皿を洗うまで全部やるよ」と笑った。
キャンプ中から、選手と食事をともにしてコミュニケーションを図ってきた。小島、池田はフレンチレストランに連れて行ったこともある。「まずはテーブルマナーから。行く前にチャットGPTで調べてこいって言った」と笑顔で思い返した。
シーズン序盤、2軍調整が続いた小島もローテーションを守る存在になった。チームの課題については「先発ピッチャー」と即答。明確なプランを持ち、夏場の戦いを思い描く。
「ファームに落としている田中晴也とか、毛利の復調を待って、8月までには万全の状態で帰ってきてほしい。7月は1週間に5試合が多くて、先発5枚で回せる。できたら中継ぎを休ませたい。先発をできるだけ引っ張る月にしたい」
救援陣の防御率2・62はパ・リーグ2位。セーブ王の横山、鈴木らを中心に、開幕からチームを支えてきた。ジャクソン、小島、広池、ロングらの先発陣でできるだけイニングを消化し、中継ぎ陣の蓄積疲労を軽減。その間に、2軍調整中の先発投手の復調を待つ。
「この6月後半から7月をしっかり耐えて、全員がそろうのを待ちたい」。夏場以降の勝負に向け、チームをマネジメントしながら先を見据えて戦う。



