優勝マジック33で首位を独走するソフトバンクに、昨季のMVP左腕が帰ってくる。リバン・モイネロ投手(30)が11日ロッテ戦(みずほペイペイドーム)で今季初登板初先発する。

「とりあえず投げられるところまで来られたのは良かった。かなり長かった」。登板前日はみずほペイペイドームでノックを受け、ダッシュなどで汗を流した。オフは母国キューバが電力不足などで十分に調整できないままWBCに出場。5月中旬に実戦登板するも、左肩や上半身のコンディション不良で再びゆっくり立ち上げてきた。長年の疲労蓄積の影響もあった。

「なるべく早く戻って来ることに集中していたので、感情にモヤモヤはない」と表情は明るい。

昨季は12勝3敗、防御率1・46と圧倒的だった。倉野信次投手チーフコーチ(51)は「本当に頼もしい存在が戻ってきた。ただ昨年の成績がイコールになるかは、まだ分からない」と慎重ながらも、「100%に近づけていくためには1軍で投げるべき。勝負できると判断した」と、後は1軍の戦いの中で感覚を研ぎ澄ましていく。

10連勝の前田悠伍投手(21)、先発転向後4連勝の上茶谷大河投手(29)の活躍で先発陣も安定してきているが、経験豊富な左腕の復活は、終盤戦、ポストシーズンに向け頼もしい限り。モイネロは「残りのシーズンも短いので、明日だけでなく力強く投げていければ」と最後まで投げ抜くつもりだ。【石橋隆雄】