「田中浩康球場」誕生へ-。ヤクルト田中浩康内野手(32)の名前が千葉・柏市の大津ケ丘中央公園運動場野球場に加わる方向で話が進んでいることが14日、分かった。少年野球大会「田中浩康カップ」実行委員会が、開催地として縁のある柏市から命名権購入を依頼されて応募し、審査が通った。同球場は少年野球とソフトボールで利用される広さで主に子どもたちに親しまれている。同委員会が年間15万円での5年契約を結ぶ方針だ。

 長嶋茂雄やスタルヒンなどの名前がついた球場は有名だが、現役選手では異例だ。田中浩は京都で生まれた後に千葉・沼南町(現柏市)に引っ越し、小2で野球を始めた。当時の自宅から自転車で10分の同球場は原点ともいえる場所だ。この日、同市での「第5回田中浩康カップ」閉会式に参加し「町の大会はいつもそこだった。野球を好きにさせてくれた町が盛り上がれば」と喜んだ。来年の第6回大会は準決勝から「田中浩康球場」で行う案も浮上している。

 ◆個人名の付いた球場

 スタルヒン球場(北海道旭川市)長嶋茂雄記念岩名球場(千葉県佐倉市)長嶋茂雄球場(熊本県天草市)川上哲治記念球場(同人吉市)山田久志サブマリンスタジアム(秋田県能代市)皆川球場(山形県米沢市)津田恒実メモリアルスタジアム(山口県周南市)など。長嶋氏の名が熊本にもある理由は、トライアスロンのスターターを務めた縁で当時の市長から要望されたため。アマ球界では早実の王貞治記念グラウンド(東京都八王子市)明大の内海・島岡ボールパーク(同府中市)などがある。