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ナインから手荒い祝福を受けるキューバ・セペダ（２４番）（ＡＰ）

＜ＷＢＣ・第１ラウンド：キューバ１６－４メキシコ（７回コールド）＞◇１２日（日本時間１３日）◇Ｂ組◇１、２位決定戦◇メキシコ市エスタディオ・フォロ・ソル

　猛打が自慢のキューバが、メキシコに７回コールド勝ちし、ＷＢＣ第１ラウンドＢ組１位を決めた。７－４とリードした７回裏、２本塁打を含む７安打を集中し、一挙９点を挙げて勝負を決めた。キューバは１５日（日本時間１６日）の第２ラウンド初戦で日本と対戦することが決定した。第１回大会決勝で敗れたリベンジを狙う。

　雨の中、すべるグラウンド…。悪天候もキューバにとっては関係ない。すでに第２ラウンド進出を決めているが、攻撃の手は緩めなかった。３点リードの７回裏。４回に本塁打を打っている主砲グリエルが左腕レイエスから適時二塁打。その後も代わった右腕アヤラを攻め続ける。控え捕手ペスタノの３ラン。最後は１死一、二塁から、３番セペダがやや内寄り直球を豪快に中越え３ラン。コールド勝ちを決めた。

　３発を含む１７安打１６点の猛攻で、第１ラウンドＢ組を１位通過した。圧倒的な強さばかりが目に付くが、大会全体を見すえた、優勝への周到な用意が見え隠れする。ベレス監督は「難しい試合だった。勝たなければならないが、同時に選手を消耗させないような起用をしないといけない」。体調面を考慮し、１３人の野手と６人の投手を起用し、第２ラウンド以降に備えたことが最大の収穫だった。

　そして、その第２ラウンド初戦で、いきなり日本と対戦する。０６年の第１回大会決勝で敗れている「宿敵」にリベンジするチャンスだ。同監督は「試合が終わったばかりで日本の分析はしていない。先発も決めてない。良いチームは日本だけじゃない」と無関心を装ったが、本心は違う。

　かつて野球選手だったカストロ前議長は日本を破ってのＷＢＣ優勝に価値を見いだしているという。国内リーグが行われているグラウンドには雑草が生い茂る。だからこそナインは恵まれた環境でプレーする日本や米国には負けられない。同監督も「再戦だからな。やり返すチャンスだ」とキューバ野球のプライドをのぞかせた。そして「日本と韓国は投手力が素晴らしい。メキシコも次のラウンドでは同じチームじゃないだろう」と優勝へ向け、表情を引き締めた。

　［2009年3月14日9時25分　紙面から］

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