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韓国戦を控え、力強くストレッチするダルビッシュ（撮影・浅見桂子）

　サムライジャパンのＶローテーションが１６日（日本時間１７日）、明らかになった。原辰徳監督（５０）ら首脳陣は、準決勝にエース松坂大輔投手（２８＝レッドソックス）、２４日の決勝にダルビッシュ有投手（２２＝日本ハム）を起用する方針を固めた。１７日にダルビッシュが先発する韓国戦に勝てば準決勝進出が決定。連覇に向けて大きく前進する。

　キューバ快勝から一夜明け、原監督ら首脳陣は、早々と“Ｖローテ”を固め、優勝までの必勝態勢を整えた。１７日の韓国戦に勝てば２１日（日本時間２２日）からの準決勝進出が決定。サンディエゴからロサンゼルスに北上して行われる準決勝のマウンドには、エース松坂を立てて臨むことになった。

　この日、代表チームはペトコパークでの１時間半の全体練習で汗を流した。その合間に原監督は三塁付近で松坂と話し込んだが、その場でもっとも重要視される大役が本人に伝えられたもようだ。

　１５日に強豪キューバを６回無失点に封じ、貫禄（かんろく）を見せつけた。グラウンドから引き揚げる際の松坂は「いつ投げるか言われました」と次回登板日を告げられたことを明言し、優勝へのカギを握る大一番の準決勝が確実だ。

　前回０６年の第１回大会の準決勝は、それまで２敗を喫していた韓国が相手だった。形勢不利がささやかれた状況で、国際大会に強い上原が７回３安打無失点と踏ん張って、チームに勝利を呼び込んだ経緯がある。チームにとって投打とも総力戦となることが予想される一戦。最大のカベになる準決勝は、今回も日の丸を背負うエースにチームの命運を託すことになったのだ。

　そして、準決勝のヤマを越えれば、続く決勝のマウンドを任されるのはダルビッシュだ。メジャーも注目する右腕のピッチングが、世界一の頂点に上り詰めるための足掛かりになる。準決勝からは球数制限が８５球から１００球に緩和されることもあって、松坂、ダルビッシュの２人にとっては有利な展開となる。

　Ｖローテ実現のためには、１７日の韓国戦で勝つことが条件になる。仮に敗れても敗者復活戦があるが、アジアで最大のライバルを沈めて一気に決めたいところだ。東京での第１ラウンド対戦成績は１勝１敗。ダルビッシュを先発に送り込む原監督は「松坂が日本のメジャーリーガーを代表するピッチャーであるならば、ダルビッシュは日本を代表する投手だ」と力を込める。韓国に勝って第２ラウンドを乗り切れば、松坂からダルビッシュへ、必勝のバトンが渡される。【寺尾博和】

　［2009年3月18日9時26分　紙面から］

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