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９回表、青木は右前適時打を放つ（撮影・加藤哉）

＜ＷＢＣ・第２ラウンド：日本５－０キューバ＞◇１８日（日本時間１９日）◇１組◇敗者復活２回戦◇米カリフォルニア州サンディエゴ、ペトコパーク

　プラス思考が、瀬戸際の重圧を力に変えた。「ニューヒットマン」３番青木宣親外野手（２７＝ヤクルト）が、４安打２打点でジャパン打線を引っ張った。「何が何でも勝つことしか頭になかった。どんな試合でも流れは来る。すべての面で、流れをつくれるようなプレーを意識しています」。５回には試合を決める３点目の適時打。身長１７５センチと国際大会の中軸としては小柄な部類でも、サムライジャパン打線の核は、間違いなく青木だった。

　ミスしても、前向きだった。１回表２死から中前打で出塁したが、盗塁する目前でけん制に刺された。「かなり悔しかったし、雰囲気的にもマズいと思った。でも、まだ初回」。前夜、韓国に敗れた後もショックは引きずらなかった。「目標は世界一。終わったわけじゃないし、可能性はあるわけですから」。反省はあっても、次に向かうベクトルは変わらなかった。

　２月１５日の宮崎合宿集合日以来、第１ラウンド、アリゾナ合宿と、気の抜けない日々が続いた。だが、サンディエゴ入り後は、何度となくサウナや水風呂に入ってリフレッシュ。個人トレーナーも帯同して体調を管理する。

　９回表１死一、三塁での５点目は右前へ運び、イチローを迎え入れた。「イチローさんはいつも打つ人ですが、走者に出たので絶対かえしたいと思った。これで流れが来ると思います」。これで６試合で２３打数９安打、打率３割９分１厘。９安打はサムライ打線最多。イチローが本格的に復調すれば、３番青木の存在感は、さらに大きくなる。【四竈衛】

　［2009年3月20日9時13分　紙面から］

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青木宣親

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