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守備練習する城島は人さし指を立て白い歯を見せた（撮影・加藤哉）

　【ロサンゼルス（米ロサンゼルス）２０日（日本時間２１日）】サムライジャパンの連覇へ向けて、準決勝で先発する松坂大輔投手（２７）とチームの要である城島健司捕手（３２）が、ベネズエラ、米国の両国対策を徹底レクチャーする。松坂は過去２年の対戦経験、城島はメジャーでの過去３年間、毎試合後に記録してきた「城島ノート」をフルに駆使する。米国先発のロイ・オズワルト投手（３１＝アストロズ）の攻略法をはじめ、機動力封じなど攻守にわたり、ミーティングで分析、解説する。

　備えあれば憂いなし。米国相手の準決勝を前に、松坂をはじめサムライジャパンの現役メジャーリーガーが「講師役」となって相手の情報を伝えることになった。先発予定の松坂は、自らの２年間の経験を踏まえたうえで冷静に言った。「これまで戦ってきたし、どう攻めてはいけないのかは分かっています。僕の持っているものは渡すつもりです」。先発準備を進める一方で、ミィーティングでは、１番ロバーツをはじめ、ジーターら対戦経験のある主力打者の特徴を救援陣にレクチャーする考えを明かした。

　講師を務めるのは、松坂だけではない。メジャーでの過去３年間、毎試合終了後、欠かすことなく対戦メモを黒革のノートに記録してきた城島は、これまでに蓄積したデータや傾向を惜しむことなく、同僚に伝えるつもりだ。「知っていることはすべて話します」。今回の米国代表には、城島とは対戦経験の少ないナ・リーグの打者が多いとはいえ、すでに打線としての特徴を分析。ペドロイア、ユーキリス（ともにレッドソックス）らの離脱にも、気を緩めることはなかった。グランダーソン（タイガース）、ロリンズ（フィリーズ）ら俊足選手がスタメン出場することで「足を使えるし、逆にすごくいやらしいチームになった」と警戒心を強めた。

　防御だけでなく、攻撃面でも「野村ノート」ならぬ「城島ノート」をフル稼働させる。米国先発のオズワルトとは、０７年６月の交流戦で対戦。ツーシーム、シンカーだけでなく、縦割れするカーブに３打数無安打１三振に終わった経験をもとに、城島データを伝える。「テンポも制球もいい。アイツにはやられましたからね」。ここまで日本投手陣は抜群の安定感を誇るだけに、勝敗のカギは攻撃力。バッテリーだけでなく、試合前日の野手ミーティングでも、城島が「オズワルト対策」を解説する予定だ。

　決勝への下準備も万全。今大会４回戦った韓国はともかく、初対戦となるベネズエラ対策も、すでに完了した。先発予定がヘルナンデス（マリナーズ）とあって、城島が徹底的にレクチャーする予定。「いい時も悪い時も知っているし、スキはあります」。連覇へ向けて、現役メジャーリーガーの経験が、生きた情報となる。【四竈衛】

　［2009年3月22日9時50分　紙面から］

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城島健司

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