杜(もり)の都に、金髪美女の黒船現る-。イギリス人レスラーのハイジ・カトリーナ(28)が、9月24日の仙台大会から正式に仙台女子プロレスへ入団した。178センチ、80キロの恵まれた体格から豪快な力技と関節技を繰り出す。仙女のストロングスタイルで経験を積み、将来は米国の本場WWE入りを狙う。

 カトリーナが仙台から世界へ、旋風を巻き起こす。破格のサイズとグラマラスボディーを誇る金髪美女が豪快に宣言した。

 「仙女でスキルを上げて、1、2年後にはWWEに入る。そして、世界最高のレスラーになってみせる」

 異色の経歴を持つ。14歳から体を鍛えていたが、「まだレスラーになるには早い」と大学では美術を専攻。卒業後の22歳でプロレスデビューを果たした。その後は地元ロンドンから離れ、フランス、ドイツ、カナダ、米国など世界を転戦。1年半前にたどり着いた日本で衝撃を受けた。昨年9月に行われた仙女の新宿FACE大会を観戦し、度肝を抜かれた。

 「シリアスにストロングスタイルをやっている。一目ぼれした。レスリングを学ぶには最高の場所。日本でプロレスを極めたい」

 来日当初は女子プロレスのREINAに参戦し、ベルトを獲得。DDTでは元プロボクサーで俳優の赤井英和の娘、赤井沙希とタッグを組んだりもしたが、仙女入団を決めた。4月23日の大阪大会で同マットに初参戦し、いきなりジャイアントスイングを披露。正式入団となった9月24日の仙台サンプラザホール大会ではダイビングギロチンドロップで締めくくり、存在感を示した。代表の里村明衣子(37)は「このまま成長していけば、WWEにも入れる逸材。今後が楽しみ」と最大級の賛辞を贈った。

 筋骨隆々の肉体は、毎日ジムで行う約2時間の筋力トレーニングのたまものだ。現在は仙台市在住で片言の日本語はマスターしており「センジョがイチバーン!」と、すっかり日本になじんだ。「今は仙台でプロレスをやりたい。関節技中心のブリティッシュスタイルに、仙女のストロングスタイルをブレンドしていきたい」。仙台からの逆輸入レスラーが、世界を席巻する日は近い。【高橋洋平】

 ◆ハイジ・カトリーナ 1989年4月21日、英国ロンドン生まれ。14歳から筋トレを始め、22歳でルチャ・ブリタニアでプロレスデビュー。その後は世界を転戦し、16年に来日。得意技はギロチンドロップ、アマゾンスラム(ランニング式パワースラム)。好きな日本食はしゃぶしゃぶ、カキ。178センチ、80キロ。スリーサイズはB104、W74、H102センチ。