ボクシングのWBOアジアパシフィック・ウエルター級タイトルマッチの前日計量が、13日に都内で行われた。

 同級王者小原佳太(31=三迫)は66・4キロでリミットを200グラムアンダーでパスしたが、挑戦者の同級5位藤中周作(31=金子)はリミットの67・1キロを500グラムオーバー。2時間の猶予を与えられての再計量にリミットちょうどでクリアした。

 小原は昨年世界挑戦に失敗したが、今年8月の再起2戦目で王座を獲得した。今回は2度目の防衛戦で2年8カ月ぶりの日本人相手となるが「緊張感がある。オーソドックスなスタイルではないのでやりにくいが、今後の糧になる。焦らずに自分の距離で戦いたい」と冷静に話した。世界再挑戦が目標になるが「この階級は競争率が激しいので」と以前のスーパーライトと2階級でチャンスをうかがう。そのためにも「次は世界ランカーとやりたい。日本や東洋太平洋王者とか派手な相手とやりたい」と、先を見据えて実力と実績を積み上げていくつもりだ。

 藤中はやっと計量をクリアして「病人みたい」と苦笑いした。朝起きて3キロオーバーとあって、温泉に行き、厚着をして体を動かしたが、最初の計量をクリアできず。計量会場周辺を再び歩くなどして汗をかき、締め切りの10分前になんとかパスした。「世界もやっていて、すべて相手が上。パワーをつけようとして筋肉量を上げすぎた」と言う。「スタミナの不安要素はあるが切れはある。強い相手の方が力が出る。自分を信じて、自分に期待している」と強気だった。