プロボクシングの17年度年間表彰式が9日、都内のホテルで開かれ、最優秀選手にWBA世界ミドル級王者村田諒太(32=帝拳)が初選出された。

 昨年10月、同級王座戦で同年5月以来の再戦となったアッサン・エンダム(フランス)を7回終了時TKOで下し、五輪金メダリストとして日本人初の世界王者に輝いた。日本人として竹原慎二以来2人目となるミドル級世界王座ともなり、表彰選手を決定するボクシング担当記者の投票で36票中21票を集めた。

 壇上では「恐縮です。こんなに強いチャンピオンがいる中で頂くのは。いろいろな方のおかげです」「個人的な話ですが、今日は高校の恩師の武元先生の命日です。こういう日に賞を頂いた。いまも見守ってくれていると思う」。南京都高(現京都広学館高)で指導を受けた恩師の名前を挙げて感慨に浸った。

 4月15日には同級8位ブランダムラ(イタリア)を迎え初防衛戦(横浜アリーナ)が待つ。壇上に上がった新旧の世界王者たちは軽量級が中心だったが、「ミドル級の役割があると思う。そのあたりをしっかりやっていきたい」と誓った。

 技能賞はWBO世界スーパーフライ級王者井上尚弥(大橋)が2年連続2回目、殊勲賞はWBA、IBF統一世界ライトフライ級王者田口良一(ワタナベ)が初、WBO世界フライ級王者木村翔(青木)が初の受賞となった。