25日(日本時間26日)、米グレンデールで2度目の世界戦に敗れたプロボクシングWBO世界スーパーバンタム級6位大竹秀典(37=金子)が27日、ロサンゼルス経由の航空便で帰国した。1回2分18秒、TKOで同級王者アイザック・ドグボエ(23=ガーナ)に敗れて王座奪取を逃した大竹は「対峙(たいじ)してみて、今までで一番強い相手だと分かった。1ラウンドは仕掛けていったが、自分の得意な距離は相手も得意な距離。そこで上回られてしまった。『たら』『れば』はないですけれど、もっと慎重にジャブをついて時間をつかってもよかった」。試合内容については、不完全燃焼だったようだ。

37歳1カ月という日本人最年長となる世界王座奪取は達成できなかった。14年11月、英リバプールでWBA世界同級王者スコット・クイッグ(英国)に0-3の判定負けを喫して以来、約3年9カ月ぶりの世界挑戦でも王座に届かなかった。大竹は「2度目までに約4年かかりましたからね。次が4年後(の世界戦)だったら現実的ではない」としながらも、進退については保留した。

KO負けのため、90日間は国内試合ができない。元日本、元東洋太平洋王者で世界ランク入りもしており、日本ボクシングコミッションのドクター診断をクリアすれば年齢制限(37歳未満)に関係なく、現役続行することは可能だ。大竹は「ボクの中でまとめてから話をしたい。このチームでもっとやりたかったし、もっとやりたい気持ちもある。ただ、ボクシングは一生、続けていけるわけではない。自分の会社(勤務先の横浜ビール)とも相談して答えを出したい」と揺れる気持ちを口にした。

所属ジムの金子健太郎会長は「今回の負けを無にしたくはない。コンディションは良かっただけに残念で、実力を出せなかった。世界戦を国内で組んであげたいたいので」と大竹の判断を待つ姿勢を示した。