元世界スーパーバンタム級王者畑中清詞氏(52)の長男、畑中建人(20=畑中)が初防衛に成功した。ソンセン・ポーヤム(19=タイ)に8ラウンド(R)1分44秒TKO勝ち。デビュー以来8戦全勝8KOとパーフェクトレコードを更新した。

序盤から左ジャブの差し合いで優位に立ち、中盤以降は距離を詰め、パンチに強弱をつけ、上下を打ち分け、翻弄(ほんろう)。最後は相手が棒立ちになり、レフェリーが試合を止めた。

畑中は「結果はKOですけど、今まで1番苦戦しました。勉強になったな、と思います」。中京高時代の恩師で、ジムの先輩、世界3階級王者田中恒成も育てた石原英康氏(43)が1月に同高ボクシング部監督を辞任、自身の専属トレーナーになった。

同氏はプロでも元東洋太平洋スーパーフライ級王者で、同級で2度の世界挑戦を経験。畑中は「石原先生に言われたことをあまり発揮できなかったですが、必ず結果は出ます。これからも石原先生とチームプリンス(自身のニックネーム)で世界を狙っていきます」と話した。

今後は東洋太平洋やWBOアジアパシフィックなどローカルタイトル挑戦を視野に入れる。父の畑中会長は「できれば年内に」と、希望するシナリオを明かした。