元キック国内王者の美女ボクサー谷山佳菜子(32=ワタナベ)がデビュー2連勝を飾った。WBCアジア女子バンタム級王者で東洋太平洋女子バンタム級5位のファルナック・コンサング(24=タイ)と拳を交え、3-0の判定勝利を収めた。頭から突っ込んできた相手に対し、左ジャブを駆使して主導権を握った。何度か偶然のバッティングがありながらもジャッジ3人のうち、2人がフルマークを付ける快勝だった。

「接近戦がうまくできなかった。もっと細かい技術を練習していきたい」と反省も忘れなかった谷山は高校1年の時、出身地の熊本市で空手を開始。09、10年極真会館主催の世界女子空手道選手権軽量級(55キロ級)で2連覇した後、10年12月にキックボクサーとしたプロデビューを果たした。女子キック興行のJ-GIRLS、ホーストカップで王者となったが、ヒザの故障でキックが難しくなってボクサーに転向。看護師として働きながら18年5月からワタナベジムで練習を重ね、同12月に大阪でプロデビュー。2回TKO勝ちを収めた。

この試合に向け、世界5階級制覇王者の藤岡奈穂子(43=竹原&畑山)にスパーリングの相手も務めてもらったものの「接近戦の技術を教えてもらったのに、できませんでした」と反省の弁。ただ東洋太平洋ランカーを下し、ランキング入りする見通しとなったこともあり「王座を狙いたい気持ちがあります」と気持ちを高揚させていた。