08年北京オリンピック柔道男子100キロ超級金メダリストの総合格闘家・石井慧(32=チーム・クロコップ)が、東欧トップの総合格闘技興行KSWデビュー戦を白星で飾った。いきなり元KSWヘビー級王者フェルナンド・ロドリゲスJr.(31=ブラジル)との同級5分3回戦だったが、2-1(30-27、28-29、29-28)の判定勝利を収めた。

序盤からローキックからのテークダウンを狙い、2回には投げ技でテークダウンにも成功。さらに左ショートでダウンを奪取するなど打撃戦でも上回ると、寝技でもケージ際に追い込み、攻め続けた。3回には動きながら冷静な判断を続け、あえて深追いせずに試合終了。判定結果を待つまでもなく、両手を挙げて勝利を確信していた。

石井は2月16日、セルビアでSBC(セルビア・バトル・チャンピオンシップ)ヘビー級王座の初防衛戦で挑戦者ホドリコ・カルロス(ブラジル)を1回TKOで撃破。3月2日には名古屋でHEAT44大会でHEATヘビー級王者カルリ・ギブレイン(ブラジル)に2回一本勝ちして王座奪取に成功し「2冠王者」としてKSWデビュー戦に臨んでいた。これで19年は3連勝。石井は自らのツイッターで「1カ月3試合はキツかったですがチームのサポートのお陰で勝ちました。明日から休暇とります」と3連勝に安堵(あんど)する気持ちをつづった。

なおKSWとはポーランド語で「コンフロンタチャ・シュトゥク・ヴァルキ(総合格闘技が激突)」の略。