ボクシングWBO世界スーパーフェザー級王者伊藤雅雪(28)の現役王者としては異例の移籍が決まった。これまでの伴流ジムから横浜光ジムに移籍したことが22日、日本ボクシングコミッションから発表された。現役世界王者のジム間移籍は、07年に当時のWBC世界バンタム級王者長谷川穂積が千里馬神戸ジムから新設された真正ジムに移籍して以来2例目となる。

18年7月、米キシミーで同級王座決定戦に臨み、クリストファー・ディアス(プエルトリコ)に判定勝利を挙げて世界王者になった伊藤は海外志向が高い。4月には米プロモート大手トップランク社と3年契約を結び、週末25日には米キシミーで元五輪代表の同級11位ジャメル・ヘリング(33=米国)と2度目の防衛戦を控えている。

試合が決まった後の練習拠点は米ロサンゼルスに構えており、同地ではルディ・エルナンデス・トレーナーの指導を受けている。同トレーナーは横浜光の石井一太郎会長を現役時代に指導していた縁があり、現在も両者の交流が続いている。伊藤が日米で練習、試合の情報交換がスムーズにできるため、横浜光ジムに移籍したとみられる。