新日本プロレスのエースで左肘負傷により欠場していた棚橋弘至(42)が約2カ月ぶりの復帰戦で宿敵ジェイ・ホワイト(26)に敗れた。

試合後、疲れきって大の字になり「プロレスラーになった時も黒星発進。令和も黒星発進。おれらしいじゃん」と前を向いた。

必死の調整でリングに戻ってきたが、現実は甘くなかった。大歓声の中入場し、コーナーに立つといきなり背後から急襲を受けた。さらに左肘を徹底的に攻められ苦戦。ドラゴンスクリュー、スリングブレイドなど必殺技を次々と繰り出して反撃も決めきれず、最後は丸め込まれて力尽きた。

棚橋は1・4の東京ドーム大会でケニー・オメガからIWGPヘビー級のベルトを奪取も、2月にホワイトに敗れ、防衛失敗。4月の米ニューヨーク・マディソンスクエアガーデン大会では、ブリティッシュヘビー級王者ザック・セイバーJr.に挑戦したが、関節技にギブアップ負け。直後に左肘の手術を受けた。

完治しない膝の古傷もあり、満身創痍(そうい)のままリングに立ち続ける。棚橋は「ファンの期待を裏切ってしまったかもしれないけど」と涙を流し、「よく頑張ってくれた俺の体。これからも期待しているから」と自らを鼓舞した。