3階級王者のWBA・IBF世界バンタム級王者井上尚弥(26=大橋)が5階級王者のWBA同級スーパー王者ノニト・ドネア(36=フィリピン)に3-0の判定で勝利し、WBSS優勝を果たした。

試合後の公式会見に臨んだ井上は「試合前から言っていた世代交代を結果的には出来たかと思うが、これがボクシング。甘い世界ではないと今日の試合を通して、分かった。今日の経験を生かしてさらに頑張っていきたい。ドネア選手と戦えたことがキャリア一番の経験になる」と話した。2回に負傷した右目は試合後に縫合の処置を受けた。「骨には異常はないと思う」と説明した。

所属先の大橋秀行会長は「苦しい試合展開になった。尚弥が効いたシーンもあったが、そこからダウンを取る素晴らしい試合。タフネスも証明できた。とてつもなく大きな価値のある勝利だと思う。尚弥が大きく成長できた12ラウンドだと思う」とコメント。父の真吾トレーナーは「前半に余裕を持ってしまい、カットしてグダグダになってしまった。また初心に帰って気持ちを引き締めて、挑戦していきたい」と話した。

WBSS代表のカレ・サワーランド氏は「お互いにパンチを打ち合う素晴らしい試合になった。この12ラウンドを通してドネアの高い壁を越える井上選手の強さを見せてもらえた。世界中のメディアでこの試合の素晴らしさが話題にあがるだろう」とした。