ボクシングWBA世界ミドル級王者村田諒太(33=帝拳)がKO率8割を誇る若き挑戦者の「足」を警戒した。

12月23日、横浜アリーナでの同級9位スティーブン・バトラー(24=カナダ)との初防衛戦を控え、21日に都内の帝拳ジムで練習した。相手の強打に備えた実戦トレーニングを積んできた村田は、バトラーの動画を見直し「打ち合ったら損だと足を使ってくる気配がある」と分析。新たにプレッシャーをかけてロープ際に追い詰める作戦も追加したことを明かした。

昨年10月、米ラスベガスでのV2戦の反省を生かそうとしている。ロブ・ブラント(米国)に対して足を使った軽快な動きとパンチの手数でポイントを奪われて王座から陥落した苦い経験が胸にある。村田は「ブラント1戦目みたいな感じにならないようにしないといけない。体を起こされないようにプレッシャーかけて主導権を握っていきたい」と、殴り合いと合わせた2パターンをスタンバイするという。27日にはバトラー戦に向けたスパーリングで最長の8回を消化し「この2週間、すごく良い内容です」と充実の笑み。自らの“追い足”にも磨きをかけ、万全の体制を整える構えだ。