今年3月にタイで世界初挑戦したWBC世界ミニマム級11位田中教仁(35=三迫)が25日、東京・後楽園ホールで再起戦に臨む。ミニマム級8回戦で拳を交える高田勇仁(22=ライオンズ)と24日、都内で前日計量に臨み、47・5キロでパスした高田に対し、田中はリミット47・6キロでクリア。「復活への最初の1歩になるので、しっかり勝ちたい」と気持ちを引き締めた。

3月3日、タイ・ナコンサワンでWBA世界ミニマム級王者ノックアウトCPフレッシュマート(タイ)に挑戦したが、0-3の判定負けを喫した。3人のジャッジのうち、2人が王者にフルマークを付けるという敵地での完敗だった。田中は「世界戦をやって手にいれた経験を生かしたいと思う」と距離感やステップ幅の修正などに取り組んできた。

タイで負けた直後は一瞬だけ現役引退が頭をよぎったというものの「世界ランカーのうちにやめるのはもったいない」と現役続行を決意。世界再挑戦を目標に掲げた再始動した。田中は「再起しないと意味がない。しっかり足元を見ないと何があるか分からないのがボクシング。世界戦やって負けると忘れられてしまうので、もう1度、存在感をみせたい」と気合を入れ直していた。