2月28日に行われたRISE横浜大会で志朗(27=Be WELLキックボクシングジム)に3-0判定勝ちを収めた那須川天心(22=TARGET/Cygames)が1日、都内で一夜明け会見に登場し、今後について語った。

来年のボクシング転向を視野に入れている那須川は、残り1年のキックボクシングについて「正直もう悔いはない。RISE=那須川天心というのができてしまっている。ある程度広めることはできたのかな」と胸中を明かした。今後の試合については「意味のある試合をしていきたい」と話し、那須川の後、RISEを引っ張っていく選手については「1人じゃ無理。55キロ以下はめちゃくちゃ層が厚いし、若い選手が育ってきて欲しいと思う」と話した。

格闘家のあり方についても語った。現在ユーチューブやテレビ出演など、格闘技を広めるための活動も積極的に行っている那須川。「格闘技も形が変わってきた。試合して終わりではない。自分を売り出すために名前をかけるくらいじゃないと、周りはついてこない」と持論を展開した。

来年2~4月に開催予定の「RISE ELDRAD」が那須川の最後の大会となる予定。伊藤代表は「あと1年弱で卒業する。巣立っていくのは寂しいが頑張ってほしいという気持ち。これからがカウントダウン。最後気持ち良く送り出したい」と語った。デビューから無敗の神童には今後の相手を選ぶのに苦労するが「素晴らしいストーリーを考えたい」と、今後1年間で4、5試合程度を予定しているという。

前日の試合では打倒那須川を掲げて挑んできた志朗に心理戦で勝利。那須川自身「自分と戦うならどういうことを警戒するかを考えた」と自分の映像を見返しながら対策を考えたという。「5、6パターンのうちの1つがはまった」と明かした。多くのプレッシャーを跳ね返し、どんな相手でも倒し続け、異次元の領域に達した那須川。このままラスト1年も無敗で終える。【松熊洋介】