10周年記念のオープニングマッチとなったハイスピード選手権試合は挑戦者なつぽい(25)が、AZM(18)を破って、悲願の初タイトルを手にした。

エンドレスワルツも、ジャーマンスープレックスも返されたが諦めなかった。クロスアーム式スープレックスホールドで3カウントが決まった瞬間、右手を高々と上げ、涙を見せた。その後コーナーに上り、ベルトを掲げた。初めての日本武道館で初めての景色に「奇跡は、信じて続けるヤツだけに訪れる」と叫んだ。「このリングで夢を見させてあげる。もっともっと上に駆け上がってやる」。

昨年からスターダムに参戦。アイドルとの両立から、今年はプロレス中心に活動していくことを決め、1月17日に正式に入団した。「ベルトを取るのが目標」と意気込んで21年のスタートを切ったが、同30日の大会で、ひめかとゴッデス・オブ・スターダムに挑戦して敗戦。パートナーを解消される屈辱を味わった。「夢を見るのはもうおしまい」と罵倒されたこともあったが、150センチ、47キロの小さなファイターがついに大きな夢を手にした。「このリングで夢を見させてあげる。もっともっと上に駆け上がってやる」。初めてのベルトを手にしたなつぽいはすでに初の防衛戦を見据えていた。