10年ぶり参戦の京太郎(34=チーム京太郎)が実方宏介(23=真樹ジムAICHI)に2回25秒でKO勝ちした。

前日会見で「蹴ったら痛いので、蹴りは出さない」と言っていた言葉はどこへやら…。いきなり相手の足めがけてローキックを仕掛けていった。それでも1回は様子を見たのか、それ以降は積極的な攻撃を見せず、慎重な立ち上がり。ところが2回、ゴングが鳴るといきなり距離を詰め、右ストレートを顔面に打ち込んだ。実方は足元から崩れ落ちた。その後立ち上がったが、再び顔面にパンチをさく裂させ、KO。頼もしいファイターが舞い戻ってきた。

「強くなりたいとか格闘技を好きだと思ったことも1回もない」「K1に出たら芸能人と結婚できる」。復帰後からさまざまなビッグマウスで周囲を惑わせてきたが、話題性だけで復帰したわけではない。勝利後マイクを取った京太郎は「コロナで本当に大変な方もいらっしゃる中、マスクをしながら熱い視線で応援してくださり、本当にありがとうございました。そういう方のおかげで僕たちは成り立っている。そんな人に少しでも思いを届けていけるように」と力強く叫んだ。

10年にはピーター・アーツをKO、ジェロム・レ・バンナにも勝利するなど輝かしい実績を持つ。11年に転向したボクシングでは日本ヘビー級王者にも輝いた。K-1の歴史を知る最強の男がK-1ヘビー級界に再び旋風を巻き起こす。