世界2階級制覇王者でWBC世界スーパーバンタム級王者のルイス・ネリ(26=メキシコ)がプロキャリア初黒星を喫し、王座陥落した。WBA世界同級正規王者ブランドン・フィゲロア(24=米国)に7回KO負けを喫し、王座統一に失敗した。初回からスピードとパンチの回転力で攻めたものの、中盤にさしかかるとともに、フィゲロアのパンチを浴び始め、左ボディーブローでダウンを喫し、7回2分17秒、KO負けとなった。

試合後、ネリは病院に直行し、精密検査を受けているという。フィゲロア戦に勝てば9月12日、19戦全勝のWBO世界同級王者ステファン・フルトン(26)との3団体統一戦が用意されていた王者対決だったが、ネリの王座統一の夢は絶たれた形となった。

ネリは17年8月に当時のWBC世界バンタム級王者山中慎介に4回TKO勝ちで世界王座獲得後、薬物違反を受けながら「故意ではない」としてWBCから山中との再戦指令を受けた。18年3月に山中との再戦が決まったが、前日計量で体重超過して王座を剥奪。試合は2回TKOで山中を下したものの、王座は空位となった。この体重超過でWBCから6カ月間の資格停止処分も受けた。

20年2月にはスーパーバンタム級に転向し、同年9月、WBC世界同級王座同級決定戦で王座を獲得し、今回が保持するWBC王座の初防衛戦でもあった。