ボクシングWBOアジア・パシフィック・フェザー級15位にランクされるゴールデンルーキー木村蓮太朗(23=駿河男児)が「モンスター」とのスパーリング経験を生かし、プロ4戦目に臨む。10日、東京・後楽園ホールで福永輝(22=沖縄ワールドリング)との同級6回戦を控え、9日には都内で前日計量に臨み、100グラム少ない57・0キロでクリア。福永も200グラム少ない56・9キロでパスした。

19日に米ラスベガスで防衛戦を控えるWBAスーパー、IBF世界バンタム級王者井上尚弥(28=大橋)の練習パートナーとして5月に20日間、実に42回(ラウンド)のスパーリングを経験した。同級1位マイケル・ダスマリナス(28=フィリピン)と同じ長身サウスポーの木村は1日最高8回もこなし、大事な終盤のスパーリング相手を務めたという。「尚弥さんは世界王者の中でもトップクラス。想像以上に強かった。口でアドバイスをもらうより、拳と肌で感じて20日間をやり切れたのは相当、自信になりました」と振り返った。

井上以外にも東洋太平洋、WBOアジア・パシフィック・フェザー級王者清水聡(35=大橋)や前WBOアジア・パシフィック同級王者森武蔵(21=薬師寺)の練習パートナーを務めるなど総スパーリング数は90回を超えているという。木村は「清水さん、森君、尚弥さんとスパーリングして、僕のモチベーションも上がりました。1番、自信もついたと思います」と手応え十分の調整で、プロ4戦目にリングに立つ。【藤中栄二】