新潟県在住のプロキックボクサー、DBS日本ムエタイスーパーフェザー級と、KROSS×OVER同級の2冠王者・石月祐作(30=KAGAYAKI)が「RISE 150」(18日、東京・後楽園ホール)のスーパーフェザー級戦に出場。INNOVATION同級王者の桜井健(40=Hard Worker)と対戦する。この試合を好内容で勝てば、次戦は暫定王者決定戦の可能性がある。

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ほどよい緊張感が石月の闘争心をかきたてる。「勝ちたいし、勝たなければならない」。相手の桜井は5度の挑戦でINNOVATIONのタイトルを奪った苦労人。「絶対に強いし、うまい」。同時に「でも、倒せる」と自信を見せる。

今回勝てばビッグチャンスにつながる。RISEスーパーフェザー級は王者で韓国人のチャンヒョン・リー(28)がコロナ禍で来日のめどが立たず、暫定王者決定戦が行われる。出場者の1人はランキング1位の一馬(31)。同2位前口太尊(34)が引退を表明しており、同3位石月が対戦相手になる可能性がある。現在4連勝中で3試合KO勝ちと、実力が高く評価されている。

「もちろん桜井戦に勝つことが条件。それも圧倒的なKOで」とKAGAYAKIの伊達皇輝代表(45)。石月も十分承知する。2月、竹内皇貴(26)に2回KO勝ちした後からウエートトレを開始した。重量感があるパンチのパワーアップが狙いだったが「最近、スピードと切れも出てきた」。普段の体重は65キロから69キロになった。筋力、体幹が強くなり、パンチの質が向上した。

「選手生活はあと3年」とゴールを決めることで自身を追い込む。「自分でそう言っておきながら寂しくなった(笑い)。やり残しのないようにしたい。今は日々の練習がすごく充実している」。それだけにメジャー団体のタイトルが欲しい。「まず目の前の試合に勝つ。集中するだけ」と自分への厳しさは増した。【斎藤慎一郎】

◆石月祐作(いしづき・ゆうさく)1990年(平2)10月9日生まれ、三条市出身。三条第一中から加茂農林へ進学。高校中退後、15年にスポーツ道場「KAGAYAKI」入門。16年にアマチュアの全日本トーナメントで優勝。17年8月「RISE」でプロデビューし、18年にスーパーフェザー級新人王を獲得。20年8月にDBS日本ムエタイスーパーフェザー級、10月にKROSS×OVER同級のタイトルを獲得した。戦績13戦11勝(7KO)2敗。170センチ。