プリンセスタッグ選手権試合は、王者の沙希様、メイ・サン=ミッシェル組が挑戦者の山下実優(26)、伊藤麻希(25)組に勝利し、2度目の防衛に成功した。

沙希様の強烈なベルサイユ式フットチョークで、プリンセス・オブ・プリンセス王者の山下を沈めた。「意外と刺激がなかったわ」とパリジェンヌレスラーらしく、落ち着いた表情で語った。中盤には持ち込んだバラで山下の顔を思いっきり張り、赤い花びらでリングを染めた。ミッシェルも用意していたお盆で2人を殴るなどやりたい放題。「しつこい方は本当に嫌い」と顔面を何度も殴打した。沙希様は終盤、山下との一騎打ちとなり、強烈な蹴りを連続で浴びるも、ミッシェルの絶妙なアシストで危機を回避し、得意の三角絞めに持ち込んでギブアップさせた。

3月の「2人はプリンセス」トーナメント決勝でも勝利していたが「前回は少しだけ、鳥肌が立った」と緊張していたことを明かした。それでも山下の後頭部に強烈な蹴りを見舞い3カウントで圧倒した。今回2人のリベンジに「威勢のいい2人が諦める時間にしてあげる」と受けて立ち、言葉通りリングに沈めた。

シングルとの2冠を狙った山下に勝利し勢いに乗る沙希様は「私がその大事な白いベルトを奪っちゃって差し上げるわ」と、逆に山下のプリンセス王座に挑戦表明。「もっとどん底に落としたくなっちゃった」と容赦なく王者をつぶしに行くつもりだ。

もともとベルトに興味がないと言いいつつも、ふがいない王者の姿には黙っていられなかった。「白のベルトも私たちの色、バラ色に染めて差し上げましょう」。激しい戦いの後も、穏やかに上品に話す沙希様だが、東京女子の頂点はしっかりと見据えている。