RIZIN29大会(27日、丸善インテックアリーナ大阪)でバンタム級トーナメントに出場する伊藤空也(24=BRAVE GYM)が21日、オンラインで練習を公開し「全局面で盛り上がる試合をしたい」と意気込みを語った。

昨年9月のGRACHANバンタム級王座決定戦では、獅庵を破って王者に輝き、RIZIN初出場につなげた。「名誉ある大会に選ばれた。ようやくチャンスが来た。チャンピオンが負けること自体が考えられない。王者の強さを見せたい」。対戦相手の金太郎については「フィジカルが強くてガンガン攻めてくる。(盛り上がる試合をする意味では)相性がいいと思う」と話し、立ち上がりから激しいぶつかり合いが予想される。サウスポー対策も十分。同じジムに練習相手がいるため「特に困っていない」と明かした。

同ジムの先輩である武田や芦田など、RIZIN出場経験のある選手からは「会場の雰囲気が全然違う。場にのまれないように」とアドバイスをもらった。「機動力では勝っている。スタミナも問題ない」と自信を見せるが、宮田代表からは「自分の持っているものをすべて出さないと負ける」と“警告”された。伊藤は「相手は場数踏んできている。細かいところはすごく指示された。下手な試合はできない」と油断せずに臨む。

コンディションは良好、減量も順調。1週間前だが、感情を表に出すことなく「普段通り、冷静に」と特別なことをせず、試合に備える。待ちに待った夢の舞台。「初出場でいろんな方が応援してくれている。感謝しかない。何が何でも勝ちに行く」。王者としてジムを背負い、感謝の気持ちと秘めたる闘志をリング上でぶつける。【松熊洋介】