ボクシングIBF世界スーパーフェザー級3位尾川堅一(33=帝拳)が3日、世界戦に備えた試合用シューズの実戦練習をスタートさせた。20日、アラブ首長国連邦・ドバイで控える同級1位シャフカッツ・ラヒモフ(26=タジキスタン)との同級王座決定戦に備え、同日に都内の所属ジムで4回のスパーリングを消化した。同日から世界戦のコスチュームのベースカラーと同じレッドの試合用シューズを履いてジムワーク。踏み込みの感触などをチェックした。

シューズを試合用にしたことで気持ちのスイッチも入れた尾川は「試合までの日にちが短くなるにつれ、テンションも上がってきました。今は心身ともに充実している。生活面が安定することで、ボクシングが良くなっている。感覚的なものだけれど両輪で回っている」と手応えを口にした。

7月31日に調整中最長となる9回のスパーリングを消化しており「ずっと2月からスパーリングはガンガン続けてきたし、あと出発まで10日ぐらいなので4回、6回のスパーリングで十分かなと」と自信に満ちあふれた表情を浮かべた。

KO率75%を誇る無敗の相手ラヒモフ攻略の青写真は頭にある。対策を踏まえた接近戦の強化を続けてきた尾川は「それをすることで今までのスタイルが生きてくると思う。得意の距離での練習もして、キレも確認している。あとは悔いなくやるだけ。早く試合がしたい」と気持ちを高揚させていた。【藤中栄二】