元K-1スーパーライト級王者野杁正明(28=K-1ジムSAGAMI-ONO KREST)が、自身初となるトーナメント制覇で2階級制覇を狙う。

20日に横浜アリーナで開催されるK-1横浜大会(日刊スポーツ新聞社後援)で第2代ウエルター級王座決定トーナメントに出場。1回戦でFUMIYA(27=ポゴナ・クラブジム)と対戦する。優勝候補筆頭の呼び声が高い野杁だが、意外にもK-1でワンデートーナメントでの優勝経験がない。

16年の65キロ以下日本代表決定トーナメントは決勝で山崎秀晃に敗退。同年に開催された65キロ以下世界最強決定トーナメントも、準決勝でゲーオ・ウィラサクレックに敗れた。野杁は「今回は2階級制覇プラス初優勝が懸かってるので、何がなんでも優勝しなきゃいけないなって感じですね」と気合十分。決勝まで1日3試合となる同トーナメント制覇への覚悟を示した。

V候補野杁の対抗馬は、同じく元K-1スーパー・ライト級王者の安保瑠輝也だ。ファンや関係者の間では両者の決勝対決が予想されている。野杁は「彼は彼のやり方で盛り上げてくれていますし、彼の頑張りがあるからこそ、ここまで注目されていますし、彼がああいう派手なことを言うことによって、他の選手も野杁と安保には負けてられないという気持ちがきっと出てくると思うんで」と相乗効果を期待。さらに安保について「もちろん(自分との)差はあります。彼も強いですし、昔から知っていますけど、負ける要素は1ミリもない」と“上から目線”を貫いた。

今月に入り、初戦の相手が加藤虎於奈からFUMIYAに変更となった。対策の変更も余儀なくされているものの、野杁は「自分は対戦相手が変わることが結構多いので、変わったからどうこうっていうのはないですし、対策も練り直しましたけど、それもできたので全然気にしていないですね。(FUMIYAは)バックブローとバックキックか? いい体もしてるんで、パワーがあるかなっていう印象。僕には当たらないんで」と自信たっぷり。

「トーナメントは何があるか分からないが、もちろん優勝する気でいますし、優勝しか考えてない」。気持ちを引き締めながら、V候補野杁が横浜アリーナの舞台を待っている。