WBO世界フライ級王者中谷潤人(23=M.T)が14日、米国での日本人初の初防衛成功から帰国した。

10日に米ツゥーソンで同級1位アンヘル・アコスタ(30=プエルトリコ)に4回TKOで快勝。3日間隔離となる羽田空港近くのホテルでオンライン会見に応じた。「ダメージもなく、すぐに練習を始めると思う。次は年内にやりたい」と、早くもV2戦への意欲を見せた。

相手にはあらためて統一戦を希望し、WBC同級王者フリオ・マルチネス(26=メキシコ)の名を挙げる。「パワーがあって、前にグイグイくる」と、すでに映像での分析なども始めている。

主催のトップランク社ボブ・アラムCEOも「また組みたい」と高評価している。「米国では初めての試合で新鮮だった。初防衛で気合も入った。また米国でも」と望むところ。一方で「日本のファンにも見てもらいたい」。王座奪取戦は400人限定だったこともあり、世界王者の雄姿をお披露目への思いも口にした。

試合後はロサンゼルスのエルナンデス・トレーナー宅で2日間過ごし、一家らと試合映像を見て盛り上がったという。ただし、内容には「ちょっと前に行きすぎた。1発いいのももらった。ガードがおろそかになった。攻撃も大きく振りすぎた」と反省する。

エルナンデス・トレーナーからも「ボディーが高い」と課題を与えられた。中谷も「もっと上に行くために改善したい」と話す。連続防衛、統一戦、複数階級制覇とまだまだ先があるからだ。

ロスではビーチにも行ったが、帰国しても2週間の自主隔離になる。沖縄旅行の希望もコロナ禍もあって封印となりそう。早々に年内V2戦へ向けて始動するつもりだ。