レジェンドのプロレスを見せた。14日に殿堂入り表彰を受けた藤波辰爾(67)が8人タッグマッチに出場。越中詩郎、新崎人生、阿部史典と組み、藤原喜明、AKIRA、佐藤耕平、入江茂弘組と対戦。敗れはしたが、軽快な動きで会場を盛り上げた。

久しぶりのリングにも往年の力強いプロレスは健在だった。いきなり藤原と激突した藤波は、コーナーに追い込みエルボーを連発。レフェリーが止めに入るも、気にせず蹴りを浴びせた。

中盤には入江にドラゴンスクリューを見舞うと、会場からは大きな拍手が沸き起こった。それでも、約1カ月ぶりの試合とあり、「ちょっと感覚が違った」と納得がいかない様子。敗れたことにも悔しさをみせ「試合数を多くしていかないと、浮足立ってしまっている。(新崎所属の)みちのくプロレスに行って修行でもしようかな」と語った。

今大会で殿堂入りした6人の中で、唯一現役レスラーとしてリングに立つ。「気持ちはいつでも現役。体が続く限りリングに上がりたい」と語る。10月末からはデビュー50周年ツアーが控える藤波。来年10月には殿堂会第2回開催も決定した。これからも歴史と自らのプロレスを後生に伝えていく。【松熊洋介】