ボクシング界のスター選手で「カネロ」の愛称を持つWBAスーパー、WBC、WBO世界スーパーミドル級王者サウル・アルバレス(31=メキシコ)がIBF世界同級王者カレブ・プラント(28=米国)との記者会見で流血騒ぎの大乱闘を起こした。11月6日、米ラスベガスのMGMグランド・ガーデン・アリーナでプラントとの4団体統一戦に向けた記者会見が21日(日本時間22日)、米ロサンゼルスで開催され、両者が対面。恒例となる2人のフェースオフが始まった時だった。

スーツ姿のプラントと至近距離でにらみ合ったアルバレスは、着用していたサングラスを外し、いくつかの言葉を交わした。約40秒間のにらみ合い。すると先に両手でプラントを大きく突き飛ばした。プラントから強烈な左フックが飛ぶと、続いて右手ビンタで反撃。プラントのサングラスが吹っ飛び、大乱闘に発展した。警備員や関係者によって両者が止められるほどヒートアップ。プラントの右目下からは血が流れていた。包帯らしき白い布での止血が必要だった。11月まで殴り合いを我慢できないほどの言葉の交換があったとみられる。

会見中からアルバレスはプラントに挑発されていた。IBF王者から「ドラッグチート(薬物のいかさま野郎)」と挑発的な言葉を投げかけられていた。アルバレスは「君は俺のレベルではない。11月6日にそれを見ることになるだろう。約束するよ」と上から目線で宣言していた。