Aブロックを首位通過した暴走SUPLEX、芦野祥太郎(31)が準決勝で散った。諏訪魔(45)とともに初優勝を目指したが、Dブロックを勝ち抜いた羆嵐、土肥こうじ組に不覚を取り、第89代世界タッグ王座とのダブル制覇を逃した。

こしゃくな手法の前に、なすすべはなかった。旋回式スクラップバスターを受けてひるんでいる隙に、相手2人が場外で諏訪魔を暴行。相棒は鉄柱にテーピングで固定され、自身は鉄柵に投げつけられた。最後は土肥の「人殺しラリアット」からのフォール負け。「前団体(WRESTLE-1)から成長していない2人に、自分の成長を見せる」と意気込んで臨んだが、今年2月に裏切られた因縁の相手に雪辱を果たすことはできなかった。

「今度は俺らでベルトを取りに行こう」。8月の全日本王道トーナメント決勝後、諏訪魔の勧誘を受けてタッグを結成した。ともにトレーニングに励み、成長を実感。世界タッグ王座初挑戦で宮原、青柳組を撃破し、昨年4月の全日本参戦後、初のベルトを獲得した。「諏訪魔さんが隣にいてくれた。粉々になっていいと思って思いっ切りできた」と、思いを打ち明けていた。

リスペクトするパートナー、諏訪魔を封じられる屈辱の敗戦。試合後は「俺が弱かった」と猛省した。「あいつらには2対1でも絶対に勝つ。覚悟しとけよ」と、力強くリベンジ宣言。スープレックスマスター芦野が、必ず投げ返す。