格闘家朝倉未来(29)が6日、自身のYouTubeチャンネルを更新し、昨年大みそかの格闘技イベントRIZIN33大会(さいたまスーパーアリーナ)で組まれたシバター-元K-1ウエルター級王者久保優太(34)戦をめぐる「事前打ち合わせ騒動」に言及した。2人に対し「冒とくというか」などと批判し、RIZINに八百長はないと明言。RIZINに対しても、この件にしっかりした措置をとるよう求めた。

この試合をめぐっては、2人が事前に打ち合わせをしたかのようなLINEのやりとり画像が流出したり、2人の電話録音データが一部YouTubeチャンネルで流されたり、久保がYouTubeでシバター側から接触があったことを認めるなど騒動が拡大している。

朝倉は、20年大みそか開催のRIZIN26大会に、YouTubeをめぐり交流があったシバターの出場を推薦している。また自身がスペシャルアドバイザーを務める1分間限定で戦う格闘技大会「BREAKING DOWN」に昨年7月、シバターが出場している。ただその後、朝倉はシバターに対し「絶縁」を通達している。

朝倉はこの日の配信で、シバターと久保の「事前打ち合わせ騒動」を「八百長事件」などと表現。「八百長みたいな話はRIZIN史上初めて起こったことです。(RIZINの)ほかの試合が八百長だって言っている人は、見る目がない。RIZINの選手に八百長するメリットがない。八百長はRIZINにはもちろんない」とはっきり話した。

朝倉自身、RIZINの看板選手であり、RIZIN33では昨年負けたフェザー級前王者斎藤裕とすさまじい激闘をし、判定勝利しリベンジに成功している。朝倉は「RIZINの選手がけっこう被害者で。格闘技の選手は試合に全人生をかけているくらいの勢いできてて。そんなところに八百長なんて存在しないんですよね。ここは僕が代表して言わせていただきますけど、RIZINに八百長は存在しないです」と続けた。

今回の試合でシバターは久保に、腕ひしぎ十字固めで一本勝ちしている。朝倉は一連の流れについて「今回のすべての出来事を見て思ったことは、勝負の世界においてはシバターの作戦勝ちかなと。その行為は本当にクズで、あってはいけないんですけど、シバターってもともとクズなんで。それを売りにしている人なんで、そこを見抜けなかった久保選手も悪いし、久保選手も受けてしまったっていうのはやっぱり良くないと思うんですよね」と指摘。

「もっと言うと、(シバターに)急に本気出されたから負けちゃったっていうくらい、レベルの差がなかったっていう話なんで。RIZIN出ている選手のほとんどは途中からシバターが本気を出してきても勝つ選手がほとんど。久保選手が優しすぎた、純粋すぎたっていうところと、シバターが安定のクズなんだけど、結果は作戦勝ちなのかなっていう印象ですね。あってはいけないことなんですけどね」とした。

そして「シバターと久保選手って格闘技関係者、本気でやっている格闘技選手たちに対して、すごい迷惑を掛けていると思うんですよね。冒とくというか」ときっぱり。朝倉はYouTubeでのコラボなどで、久保が総合格闘技の世界に挑戦するきっかけを作った人物でもあり「今回の件はRIZINからしっかりとした措置を2人に対してとっていただきたいなと思っています。久保選手もシバターも僕が推薦した選手なんで、こんな形になってしまったんでちょっと責任を感じています。2人とも格闘技盛り上げてもらえる存在だなと思って推薦したんですけど、このようなことになってしまったんで、本当に申し訳なく思っています」と話した。