WBAスーパー、WBC、IBF世界スーパーウエルター級王者ジャーメル・チャーロ(31=米国)が同階級初、史上8人目の4団体統一に成功した。WBO世界同級王者ブライアン・カスターニョ(32=アルゼンチン)と4本のベルトを懸けて拳を交え、10回2分33秒、KO勝利を飾った。

序盤からカスターニョの圧力に押されていたものの、足を使いながら右強打を確実にヒットさせて中盤まで競り合うと、10回に勝負を決めた。左フックで1度目のダウンを奪ったチャーロは、立ち上がったWBO王者に右強打、左フック、左ボディーで追撃し、最後にキャンバスに沈めた。

昨年、激闘の末に引き分けとなったカスターニョとの再戦をKOで制したチャーロは「素晴らしいショーをみせることができた。すべてを出し切れた。ついに4本のベルトを統一したぞ。神のおかげ、感謝している。本物のボクシングをみせられた」と満足げ。カスターニョから「彼の右拳にやられた。彼こそ王者だ」と認められると、チャーロは「これが年間最高試合だ」と感慨に浸っていた。

同階級では初の4団体統一王者の誕生となる。過去、世界主要4団体となって以降、04年にバーナード・ホプキンズ(ミドル級)、05年にジャーメイン・テイラー(ミドル級)、17年にテレンス・クロフォード(スーパーライト級=すべて米国)、18年にオレクサンドル・ウシク(クルーザー級=ウクライナ)、20年にテオフィモ・ロペス(ライト級=米国)、21年5月にジョシュ・テイラー(スーパーライト級=英国)が達成。同11月には世界的人気スターのサウル・アルバレス(スーパーミドル級=メキシコ)が4団体統一を達成している。