史上初のBOSJ3連覇を目指す高橋ヒロム(32)が、開幕戦で辛くも勝利を収めた。

セミファイナルで田口隆祐(43)と対戦。自身のプロレスをさせてもらえない、苦しい展開に陥った。ヒップアタックをめぐる心理戦から場外での追いかけっこなど、田口ワールドに誘い込まれると、体力を大幅に消耗。得意のヒロムちゃんボンバー(ラリアット)にも力が伝わらなかった。

それでも、田口が前転の準備姿勢のようなポーズ、通称「オヤァイポーズ」を取ったのを見ると、そのままの状態で押さえ込み、最後は名も無きヒロムロール(複合スモールパッケージ)で3カウントを奪取した。10分32秒の決着。表情には、いつものゆとりは感じられなかった。

13日の会見では「僕が優勝したらあまりにも普通すぎて、ファンの誰もが予想してしまう結果になってしまう。だから僕を優勝させないでください」と、土下座で懇願。余裕を見せていたが、この日の試合は田口に振り回されてしまった。バックステージでは「危なかった、危なかった」と反省。「BOSJにはいろんな戦いがあるから、怖さもあるし恐ろしい。だけど、やっぱり楽しいな」。次戦はフランシスコ・アキラ戦。自分主体で、リング上を縦横無尽に駆け回る。