日本初のボクシング世界王者となった元世界フライ級王者の白井義男さん(享年80)が、現役時代に使用していた貴重な品々が19日、「ボクシングの聖地」東京・後楽園ホールで特別展示された。白井家で大切に保管されていた世界戦で着用したトランクスとシューズ、現役時代に愛用していた特製ガウン、練習で使用していたグローブ、さらに当時の写真やポスターなどなどが一般公開された。

ちょうど70年前の1952年(昭27)5月19日に、白井さんは東京・後楽園球場で日本人として世界王座に初挑戦。4万人超の大観衆が詰め掛けた中、世界フライ級王者ダド・マリノ(米国)に3-0の判定勝ちを収めて、日本の世界王者第1号になった。日本プロボクシング協会では2010年に5月19日を「ボクシングの日」に制定した。

15日の東京・墨田区総合体育館での「すみだボクシング祭」に続く2度目の特別展示を、日本ボクシングコミッション(JBC)の長岡勤コミッショナーをはじめ、この日、後楽園ホールで行われた試合を観戦に訪れた大勢の来場者が興味深く鑑賞していた。