総合格闘技RIZINの「ワールドGP2022 女子スーパーアトム級トーナメント」が、31日開催の37大会(さいたまスーパーアリーナ)で開幕する。同級トーナメントは17年以来5年ぶりの開催。日本人4人、海外勢4人の計8選手がエントリーし、優勝トロフィーと賞金700万円(準優勝は300万円)をかけて激突する。秋の大会(9~10月)で準決勝を行い、大みそかに決勝を行う予定となっている。

31日には、1回戦となる4カードが組まれた。メインイベントの第15試合では、同級王座を保持しての参戦となる2冠女王・伊沢星花(24=フリー)とブラジルのラーラ・フォントーラ(21)が対戦する。デビュー6連勝でRIZINの頂点に上り詰めた“超新星”伊沢が、デビュー7連勝中でRIZIN初参戦の“ブラジルの超新星”を迎え撃つ格好だ。

グラウンドでのコントロール技術にたける伊沢が、ブラジリアン柔術を得意とし、これまでの全試合を腕ひしぎ十字固めで極めてきた相手に、どのような展開を見せるか注目。伊沢は「優勝することは最低条件。女子格闘技に注目を集めるためには、優勝だけではなく魅了する試合にしないといけない」と、その先を見据えている。

前同級王者の浜崎朱加(40=AACC)は、メキシコのジェシカ・アギラー(40)と第14試合で対戦。11年に組まれていた同カードは、震災の影響で1度は流れてしまったという経緯がある。実績と経験十分なオールラウンダーの2人が、11年の時を経て拳を交えるストーリーにも注目だ。

17年のトーナメントを制した浅倉カンナ(24=パラエストラ松戸)は、韓国のパク・シウ(31)と第10合で対戦する。両者は今春まで練習をともにしていたこともあり、お互いに手の内を知り合う仲。浅倉は「最近はこの階級であまり目立てていないので、目立ちたい」と、2度目の優勝を狙う。

シュートボクシングの絶対女王RENA(31=SHOOTBOXING/シーザージム)は、ウクライナのアナスタシア・スヴェッキスカ(24)と第9試合で対戦する。デビュー15年目を迎えたRENAは「最終目標は伊沢選手に勝つこと」と宣言。トーナメントのその先にあるチャンピオンベルト取りにも意欲を見せている。

榊原CEOが1回戦から「日本人全滅もある」と話すなど、熾烈(しれつ)を極めるトーナメントになるのは必至。最後に笑う女王は誰か、1回戦から目が離せない。