プロボクシングWBO世界フライ級王者中谷潤人(24=M.T)が報道陣に「スイッチ戦法」を披露した。11月1日、さいたまスーパーアリーナでWBO世界スーパーフライ級3位フランシスコ・ロドリゲス(29=メキシコ)との同級10回戦を控える。4日に約2カ月間にわたる米ロサンゼルス合宿から帰国。7日に神奈川・相模原市の所属ジムで国内スパーリングを開始し、報道陣に公開した。

スーパーフライ級転向初戦を控え、米合宿で取り組んできた本来のサウスポースタイルに加え、右構えにスイッチするトレーニングも積んできた。B級(6回戦)ボクサーとなる練習パートナーの内構拳斗(22=横浜光)との3回のスパーリングでは左アッパー、ジャブからの左ストレートを打ち込むと、一瞬だけ右構えに変化。中谷は「スペースを作りたかった。展開を変えるなどのメリットとして(右構えへの変化を)考えている。完成はまだまだですが、しっかり作り上げていきたい」と意欲を示した。今後は10~12回という長いラウンドのスパーリングを入れて最終調整を続ける予定だ。

対戦相手のロドリゲスは元IBF、WBO世界ミニマム級統一王者。昨年9月にはWBO世界スーパーフライ級王者井岡一翔(志成)にも挑戦している世界ランカーとなる。ハードな対戦相手との同級転向初戦となる中谷は「相手は元世界王者で実績ありますが、しっかりとコントロールして勝つ姿を見ていただけたら」と静かに燃えていた。