プロボクシングWBAスーパー、WBC、IBF世界バンタム級王者井上尚弥(29=大橋)が、13日のWBO世界同級王者ポール・バトラー(34=英国)との4団体王座統一戦(東京・有明アリーナ)に向けて7日、横浜市の所属ジムで練習を公開した。

バトラーを担当するジョー・ギャラガー・トレーナーは、陣営として一緒に来日していた同門の元WBA世界スーパーバンタム級王者スコット・クイッグ氏らと井上のシャドーボクシング、サンドバッグ打ちなどをチェック。14年9月に英リバプールで大竹秀典(金子)の挑戦を受けたことがあるクイッグ氏と言葉を交わしながら井上の動きを確認した。

19年5月、英グラスゴーで開催された井上-エマヌエル・ロドリゲス(プエルトリコ)戦を現地で見ているギャラガー氏は「前回会った時より、体がよく大きくなっているという印象です。バトラーもスピードはありますが、井上選手もかなりのスピードがあります。良い試合になると思います」と静かな口調で印象を口にした。

さらに「前回見た時よりも今回の方がうまくなっていますね。誰もが少なからずミスや欠点はありますが、井上選手はさらにうまくなっている。率直に見るとパワーよりもスピードの方が警戒すべきポイントだと思います」と明かした。

6日朝に来日し、昨日のトレーニング後には、日本を観光したという。「バトラーは、とてもリラックスしています。むしろプレッシャーは井上選手の方があるのではないかな」と自信の笑みを浮かべた。4団体王座統一戦まで1週間を切っている。既に英国で実戦的なメニューを打ち上げてきたとしたギャラガー氏は「これからは微調整になります。あとは過去の井上選手の過去の動画を見て隙を探す作業をします」と対策を練る意向を示していた。