プロボクシング前4団体統一バンタム級王者井上尚弥(29=大橋)が米スポーツ局ESPNで対戦合意と報じられたWBC、WBO世界スーパーバンタム級王者スティーブン・フルトン(28=米国)と交渉中であることを認めた。

31日、都内のWOWOWスタジオで、父真吾トレーナー(51)とともに「エキサイトマッチSP井上尚弥4団体王座統一戦」の収録に参加。WBO世界スーパーバンタム級1位にランクされる井上は収録後、今月18日(日本時間19日)にESPNで合意が報道されたフルトン戦について「交渉している」と口にした。フルトンに関する主な一問一答は次の通り

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-フルトン戦はイメージしているか

「早い段階から交渉しているというのは(聞いていた)。それが決まるか決まらないかは別にして、交渉しているという段階からイメージしますね。今年に入ってぐらいからです」

-WBC、IBF世界同級王者ムロジョン・アフマダリエフ(カザフスタン)の映像は

「まだ見ていないですね」

-対戦イメージした場合のフルトンは

「気にしているのはフレームのところ。そこをどう感じるか。自分がスーパーバンタム級にあげたらどういう動きができるか。それはリングの上でどう感じるかが大事なところなので」

-フルトンのようなタイプと過去に対戦経験あるか

「プロアマを通じて初めてですね」

-すごい強敵と交渉していることになる

「その緊張感があるからこそ、すごいモチベーションで練習できるし、すごい試合が見せられるのではないかなと」

-現在のモチベーションは

「1番、高いんじゃないですか。今まで適正階級でやってきたのでそれなりの自信がありましたが、スーパーバンタム級は未知の世界ですし」

-1番強い2団体統一王者と初戦で激突する可能性が出てきたが

「どうですかね。決まった相手とやるだけなので」

-3カ月後あたりに肉体はスーパーバンタム仕様にできそうか

「バンタム級(リミット)に落とす過程でスーパーバンタム級の体重になり、すごく良い状態でできるなと感じるところがある」

-交渉前段階からフルトン戦は希望していたのか

「流れは覚えていないです。何人かの希望はありましたね。そこはまとまっている話ではないので」

-もしフルトンと対戦するなら、楽しみと不安のどちらが大きいか

「両方ありますよ。半々ぐらいですね。楽しみは楽しみ。自信はこれからトレーニングして自信に変えていくし、楽しみも不安も入り乱れながら過ごしていかないといけない」

-フルトンはクレバーな選手だが

「ここからは勝ちに徹する試合をする。もちろんフルトンと戦えば面白い試合になるけれど、会場(の雰囲気)とか考えずにとりあえず勝つ。何が何でも勝つという気持ち」

-前にフルトンは気が弱いと話していたが

「そんなこと言いました? いろいろ試合動画を見ているとそうではない。気が弱い感じはないし、そうは思っていない」

-無敗の2団体統一王者と日本で対戦できそうだが

「フルトンもメリットがあるから交渉に乗っているのだろうし、お互いにウィンウィンなのではないか。米国でやるよりもファイトマネーが高い、日本に来てやるメリットがあるということなのでは。地上波から配信サービスに変わりつつある今だから、呼べるのではないかと思う。そこは良いところもあるし、地上波でやらない分、多くの方の目に触れることがない部分もある。ただビッグマッチが日本で組めることもある。善し悪しはあると思う」(おわり)

◆放送 世界プロボクシング~エキサイトマッチSP「井上尚弥4団体王座統一戦」は2月13日午後9時よりWOWOWライブで放送