無敗の人気格闘家からプロボクサーに転向した那須川天心(24=帝拳)が12日、ボクシングの「聖地」米ラスベガスでのスパーリング合宿から帰国した。

先月25日から2週間、集中的にスパーリングを実施。4月8日、東京・有明アリーナで日本バンタム級4位の与那覇勇気(32=真正)とのプロデビュー戦(スーパーバンタム級6回戦)を控え、充実した実戦トレを積んだようで「有意義な時間でしたね」と振り返った。

現地ではアマチュアで300戦近い経験がある無敗のプロ選手2人をはじめ、前WBO世界スーパーバンタム級王者アンジェロ・レオ(28=米国)とのスパーリングが実現。計35ラウンドにのぼったスパーリングでは、主にレオと拳を交えたという。

前4団体統一バンタム級王者井上尚弥(29=大橋)が挑戦するWBC、WBO世界スーパーバンタム級王者スティーブン・フルトン(28=米国)に敗れて王座陥落した前王者との実戦トレは刺激があった様子。那須川は「自分的にすごい良い感覚で終わることができた。ラウンド長くなったら変わると思うけれど、手応えはあるっす」と口にした。

現地ではボクシング転向後、初めて最長7ラウンドのスパーリングも経験したという。那須川は「初めて6ラウンド(以上)のボクシングでやったので、こういう感じかとつかんだ感覚ありました」とキック時代とは違う長いラウンドにも対応できる自信を示した。与那覇とのプロデビュー戦まで1カ月を切り、国内での最終調整で初陣に備える。「ボクシングとキックではステップも違うし、ラウンド間の使い方、あとは打ち方だったり、本当に全部が違うっす。試合を見たら『こんなに変わっているだ』とびっくりすると思う。試合を見たらみんな『こんな動きしていたっけ』とビックリさせることはできると思う」と自信の笑みを浮かべていた。