4月8日、東京・有明アリーナで控えるプロボクシングIBF世界フェザー級挑戦者決定戦に出場する元世界2階級制覇王者キコ・マルチネス(37=スペイン)が1日、来日した。同級2位として、同級3位阿部麗也(30=KG大和)と世界挑戦権を懸けて拳を交える。プロ58戦のベテランは14年4月、IBF世界スーパーバンタム級王者として挑戦者の長谷川穂積を7回TKO撃破した実績を持つ。

母国スペインから24時間かけて長距離移動してきたマルチネスは「疲れているが、明日から朝はランニング、午後にはジムワークをしたい」と笑顔。減量もリミットまで1キロ程度まで落としているという。元日本、WBOアジア・パシフィック同級王者でもある阿部に対して「良い選手だ。カウンターがいい。“天才”と言っているそうだが、確かに天才型だ。だが私が勝つ」と自信満々に胸を張った。

阿部戦に備え、9週間の集中的なキャンプを行い、スパーリング数も100ラウンドを超えた。一緒に来日したクエバス・ガブリエル・エドゥアルド・サルミエント・トレーナーは「阿部のカウンターは警戒し、サウスポー対策はしてきた。ただ日本人のサウスポーで1番なのは長谷川穂積。あの試合を思い出しながらトレーニングしてきた」と調整への手応えを示した。